菊地一平
一平さんは最近は縦長の紙や大型の厚紙に
アクリル絵の具を垂らして作品を作っています。
一平さんは「描く」というより、「見る」をしているように感じます。
自分で絵の具を作って、その色がついた筆を紙にギュッと押し付けます。その際に水を含んだ絵の具が上から下へと垂れていき、一平さんはその様子をジッと見つめて、必ず一番下まで垂れきった事を確認してから、また次の色を塗り始めています。
絵の具と混ぜる水の量が少ないとなかなか垂れにくくなってしまうので、一平さんはよく水をたくさん継ぎ足したくなっています。そうすると絵の具の色はどんどん薄くなってしまいます。ですが一平さんにとってそんなことは問題ないのでしょう。一平さんは「絵を描く」ではなく「垂れていく絵の具を見る」がこだわりであり表現なのです。
コメント:飯山太陽
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